朝。
いつものように 出かける時は ばたばた。
「りんりん、早く、早く!幼稚園の門が閉まっちゃうよー!」
でも 娘の速度は変わらず。(ある意味、すごい!)
母の焦り具合も、時間もな~んにもおかまいなし。
自分時間で生きている娘。ゆっくりコートを着ながら、ふと思いついて言う。
「ねえ、ママ。」
「ん?何?急いでるんだけど。わかってるっ?」
「ねえ。」
「はい?」
「ママは、りんりんが幼稚園に行った後、何するの?」
へっ?
「ま、ママは、色々やる事がいっぱいあるのよ。」
「ふ~ん。何するの?」
な、何って、急に言われても・・・。家事がたまってるよねえ・・・。
「ママは、お掃除とか、お洗濯とか、ご飯作ったりとか・・・」
「ふ~ん?」(←なんだか 不満そうな娘)
「ママは、ママは忙しいんです!」(云い切りつつ、何となく スッキリしない私)
「それだけ?」(えっ?! ”それだけ”って??)
「だから、ママは忙しくて、今はりんりんもママも幼稚園に遅れそうで 急いでるの!早くっ!」
納得していそうにない、娘の質問をふりはらい、幼稚園に送り届け。
一人になって考えることは、質問への自分でも納得する答え。
すっきりと答えられなかったのは、家事ばっかりしている自分に疑問を持っているから。
でも。世の中には、家族の為に働く事に 本当に一生懸命な人もいる。仮にそれしか選択肢がなかったとしても、つまらない自問自答なんかせずに、今、家庭で 誰かが しなければいけない事を黙々と。そして、きちんと。縁の下の力持ちという言葉があるけれど、その言葉のままの人達。
人生を楽しんで、とか 自分の為にする事は?とか 相変わらず考える事もよくあるけど、本気で自分の役目を果たしてる”お母さん”や”一家の主婦”達の事を思うと、こんな事を考える自分は甘い、と感じてしまう。
「自分探し」とかいう、青い鳥を探すのと同じような不思議なイベントには もう興味はないけれども、「このままで良いのか?」と自問するのは変わらず。
そんな時、読みたくなるのが、エレナ・ポーターの「
スウ姉さん」。
ポーターが、世界中のスウ姉さんの為に書いたという、家族の為に頑張ったスウ姉さんのお話。
もちろん、最後にスウ姉さんが、「スウ」として幸せになるところも読んで嬉しくなる話。
スウ姉さんに会ったら、聞いてみたい、
「スウ姉さんとして生きるのと、スウとして生きるのと、どちらが素敵?」
答えは、きっと自分の中にある。
どちらにしても言えるのは、何にせよ、誠心誠意、一生懸命生きないと、ということ。